【産後クライシス】離婚の危機を回避!看護師ママが教える「男女の差」を埋める伝え方〜前編〜

こんにちは!
みなさんにふく(福)を届けて悩みをまるっと解決する看護師ママのふくまるです。

産後なぜか夫に対してとってもイライラしていまう!と悩むママは多いのではないでしょうか?

それは、産後の夫婦が迎える危機、産後クライシスかもしれません。

今回は、看護師ママの経験と知識をもとに出産後に夫婦関係が急激に悪化してしまう産後クライシスとその乗り越え方について前編、後編に分けて解説します!

前編では、産後クライシスとは何なのか、その原因について夫婦間のズレに焦点を当てながら深堀りします。

後編では、夫婦のズレを解消する具体的なコミュニケーション方法について解説します。

ただでさえ育児で大変な中、夫婦関係がうまくいかなくなるのは辛いですよね。

正しく産後の状態を理解し、夫婦で穏やかに過ごせる時間を手に入れましょう!

ママのメンタルの整え方については、こちらの投稿を御覧ください!

産後クライシスとは

「産後クライシス」とは、出産後から数年間の間に、夫婦仲が急激に悪化する現象のことです。

単なる性格の不一致ではなく、心身の変化や環境の激変によって誰にでも起こりうる「危機」を指します。

具体的な時期や症状、なぜ起こるのかみていきましょう。

①発生する時期

  • ピークは産後すぐ〜2歳頃まで
    特に子どもが生まれてからの数年間に集中します。
ふくまる
ふくまる

多くの場合は一時的なものですが、ここでの対応を誤ると長期的な冷え込みや離婚につながることもあります。

②主な原因

急激なホルモンバランスの変化

出産直後のエストロゲンの激減により、精神的に不安定になりやすくなります。

「ガルガル期」の本能

赤ちゃんを守ろうとする本能(オキシトシンの影響)が強く働き、夫を含めた周囲に対して攻撃的・過敏になることがあります。

圧倒的な睡眠不足と疲労

脳が常に「緊急事態宣言」を出している状態。冷静な判断や思いやりを持つ余裕が物理的に奪われます。

「親」としての自覚のタイムラグ

妊娠中から身体の変化とともに親になるママと、生活リズムが変わらないパパとの間の「意識のズレ」が摩擦を生みます。

不公平感(名もなき家事・育児)

育児タスクの偏りだけでなく、「自分だけが社会から取り残されている」という孤独感や、夫の「手伝うよ」という当事者意識の欠如への不満

③よくある症状

産後クライシスの陥っている時の具体的な症状は以下の通りです。

  • 夫の話し声や足音、食べ方などの些細なことに激しい嫌悪感を抱く
  • 「自分一人で育てている」という強い孤独感
  • 夫に対する感謝や尊敬の気持ちが消え、会話が事務連絡のみになる
  • 夫に触れられることに強い拒絶反応が出る

実際、わたしも夫の一挙一投足にイライラしている時期がありました。

今まで平気だったことが、突然嫌になるという状況にとまどうママも多いと思います。

ただ、ここで自分を過度に責めてしまう必要はありません。

ふくまる
ふくまる

産後クライシスは、あなたのわがままでも愛情不足でもありません。
命を守るために身体と心が必死に戦っている証拠!
つまり、『正常な反応』の一つなんです。

男女の違いによるズレの正体

産後クライシスを乗り越えるために、知っておくべきなのは男女の親になる過程の根本的な違いです。

また、よく「察してほしいママ」VS「言われないとわからないパパ」の構図が作られがちですが、その根底には男女の違いが隠れています。

ズレの正体についてみていきましょう!

①父性は「育てる経験」で後天的に作られる

ママは妊娠期間の10ヶ月、ホルモンの変化や胎動を通じて、身体も脳も「母親」へとアップデートされ続けますが、パパはそうではありません。

  • ママ(生物学的スタート)
    妊娠中からホルモン(プロラクチンやオキシトシン)が分泌され、出産という命がけのイベントを経て、脳が「育児モード」に強制的に切り替わ
  • パパ(社会的スタート)
    出産しても身体的な変化はない。パパにとっては、赤ちゃんを「抱っこする」「おむつを替える」「お風呂に入れる」という実体験を繰り返すことで、ようやく脳の中に「父性」の回路が形成され始める。

最近の研究では、パパも育児に関わることで、愛情ホルモンである「オキシトシン」が増加し、脳が「父親仕様」に変化することがわかっています。

ふくまる
ふくまる

パパの父性は「本能」で勝手に出てくるものではなく、「子どもと関わった量」に比例して育つものなのです。

ママは出産した時点で「親歴10ヶ月」ですが、パパは「親歴0日」です。

この10ヶ月分の意識の差が、ママとパパのズレの大きな要因になります。

ママにとっても初めてのことだらけですが、ママとしての意識が早く芽生え、身体もどんどんと変化していく中、ママは変わっていかざるを得ません。

その結果どうしても「先輩ママ」と「新人パパ」のような状態になってしまいます。

「パパは今、父性をインストール中!」

パパが動かないのは、愛情がないからではなく、脳の「父性回路」がまだ繋がっていないだけかもしれません。

看護の世界でいうなら、パパは「新人看護師」のようなもの。

最初のうちは、指示(オーダー)を具体的に出さないと動けません。

でも、経験を積ませることで、必ず頼れるパートナーへと成長していきます。

産後は指示を出すことすら大変だとは思いますが、大切なのは、ママが一人で抱え込んで「ベテラン看護師」になりすぎないこと。

パパに「育児という実体験」を積ませるチャンスを、意識的に作っていきましょう。

ふくまる
ふくまる

パパは「まだパパになれていないから仕方ない」と開き直らず謙虚な姿勢で、
ママは、「同じ親なのにどうして私がそこまでしないといけないの?」と思うかもしれませんが、パパとママの違いを理解し、お互い歩み寄ってみましょう!

②「共感 vs 解決」

ママとパパのすれ違いとしてよく言われるのが、「共感してほしいママ」と「解決してあげたいパパ」のズレです。

  • 女性は「共感」と「プロセス」: 話を聞いてほしい、大変さをわかってほしい
  • 男性は「解決」と「結論」: 何をすればいいか教えてほしい、ゴールが知りたい

実は近年の脳科学では、男女の脳にそれほど決定的な構造の差はないという説が有力です。

では、なぜ世間でよく言われるような「ズレ」が生じるのでしょうか?

考えられる理由は主に3つあります。

「ホルモン」によるモードの違い

1つ目の理由はホルモンによる違いです。

  • 女性(共感モード)
    授乳や育児に関わる際、大量のオキシトシン(愛情ホルモン)が分泌される
    これは「つながり」や「共感」を重視させる働きがある
  • 男性(解決モード)
    外で戦うためのテストステロン(闘争ホルモン)が多く分泌される
    これは「闘争心や決断力」、「チャレンジ精神」といった意欲を高める働きがある

オキシトシンは、女性ホルモンであるエストロゲンがオキシトシンの働きを助けるため、女性の方が分泌されやすい傾向にあります。

テストステロンに関しては、顕著な男女差があり、圧倒的に男性の方が多く分泌されています。

それぞれのホルモンの影響が男女の考え方の違いを産んでいるのかもしれません。

生物学的な「役割」の名残り

2つ目の理由は、太古の昔からの役割分担が、脳の「クセ」として残っているという説です。

  • 女性(採集・育児)
    洞窟で仲間と協力して子育てをするため、「周囲との調和(共感)」や「異変への気づき」が生存に不可欠だった
  • 男性(狩猟)
    獲物を仕留めるために、「目標達成(結論)」や「戦略的判断(解決)」だけに集中する必要があった

社会的な「教育」の影響

3つ目の理由は、社会的な教育の影響です。

近年は多様性の時代になり、こういった教育は少なくなってきましたが、

「女の子は優しく、ニコニコしてみんなと仲良く」
「男の子は泣かない、堂々として強くあれ」

という、幼少期からの無意識の刷り込みが、大人になってからのコミュニケーションスタイルを形作っている側面も否定できません。

使っているアプリが違う

ママとパパの男女としての違いをみてきましたが、簡単に例えると『使っているアプリが違う』イメージです。

ママは『共感・共有アプリ』がベースに起動していて、パパは『問題解決アプリ』を常に起動して世界を見ています。

産後のママはオキシトシンの影響で『共感アプリ』がフル稼働している状態。

対するパパは、ママを助けようとして良かれと思っていつも通り『解決アプリ』でアドバイスをしてしまう。

もちろん男女の差だけでなく、人それぞれの性格の差もありますが、根底にある男女の違いをお互いに理解するだけでもすれ違いは減るのではないでしょうか。

これはどちらが良い、悪いという話ではありません。

一番大事なのはお互いを理解しようとする姿勢だと思います。

隠れている産後うつに注意!

「産後クライシス」は夫婦関係に焦点が当たりますが、その裏に「産後うつ」が隠れている可能性もあります。

産後うつは、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れる『病気』です。

産後数週〜数ヶ月以内に発症し、2週間以上続く日常生活に支障が出るレベルの気分の落ち込みを生じます。

以下のような症状が2週間以上ほぼ毎日ある場合は、周囲にSOSを出し病院を受診しましょう!

1. 感情のサイン

  • 何をしていても楽しくない、以前好きだったことに興味がわかない
  • 理由もなく涙が出る、または感情が動かず「無」の状態になる
  • 激しい不安感や焦燥感(ソワソワして落ち着かない)

2. 思考のサイン

  • 「自分は母親失格だ」という強い罪悪感や自己否定
  • 集中力がなくなり、簡単な決断(今日の夕飯など)ができなくなる
  • 「いっそ消えてしまいたい」「子供と一緒に…」という考えがよぎる
    (※最優先の警戒サイン)

3. 身体のサイン

  • 不眠: 赤ちゃんが寝ているのに、自分は全く眠れない(入眠障害・中途覚醒)
  • 食欲異常: 全く食べられない、または過食が止まらない
  • 強い倦怠感: 休んでも疲れが取れず、鉛のように体が重く動けない

4. 対人・行動のサイン

  • 夫や友人との接触を避け、殻に閉じこもる
  • 赤ちゃんを可愛いと思えず、お世話が義務的に感じる、または触れるのが怖い
  • 身だしなみ(洗顔や着替え)に全く関心がなくなる

5. パパから見たサイン

  • 表情が乏しくなり、目が合わなくなる
  • 口数が極端に減る、または生気がない

産後うつは根性で治るものではなく、適切な治療(休息や服薬、カウンセリング)が必要です。

2週間続かなくても、症状があれば、まずは産婦人科の1ヶ月健診やお住まいの地域の保健師さんに相談しましょう。

ふくまる
ふくまる

「助けて」と言うことは、赤ちゃんを守ることと同じ、とても勇敢な行動です。

まとめ

産後でなれない育児に奮闘する中、自分の心のSOSや、夫婦関係の『異常値』にはなかなか気づけないものです。

でも、夫婦関係も看護と同じで『適切なアセスメント(分析)』と『正しい介入(伝え方)』があれば、必ず改善の方向へ向かいます。

後編では、夫婦のズレを解消する具体的なコミュニケーション方法について解説します!

パパが「聞き上手」に激変! 魔法の【前置きフレーズ】集などパパにそのまま伝えやすい形で発信します。

後編もぜひ御覧ください!

頑張れていない人はいません。

「今日も自分と子どもがちゃんと息をして生きている」それだけのあたりまえのような事実がどれだけの努力と愛情によって成り立っているか、私たちは知っています。

みなさんの1日が今日も幸せでありますように。

コメント